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Beauty Source キレイの魔法

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恋愛セミナー11【花散里】

第11帖 <花散里 はなちるさと> あらすじ

麗景殿(れいけいでん)の女御は亡き桐壺院の女性のひとりでしたが、いまは寂しく暮らしています。
その妹姫・花散里(はなちるさと)と源氏は宮廷で逢瀬を持ちましたが、長い間会っていませんでした。
このところ、おもしろくないことが続いていた源氏は、ふと花散里を思い出して久しぶりに訪ねることにします。

その途中、中川というところで、源氏は一度だけ関係を持ったことのある女の家の前を通りかかります。
試しに歌をよみかけてみましたが、もう別の男性が通っている様子です。
源氏はこの位の身分なら、筑紫に行ってしまった五節の舞姫もよかったなあと思い出しています。

久しぶりの訪れを花散里はやさしくあたたかく迎えました。源氏は優れた人柄の女性だと思います。
どんな女性にもどこか良いところがあると考えて源氏は関係を細々とでも続けているのですが、そんな関係に飽き足らない人もいて、中川の女性は離れてしまったのでした。

恋愛セミナー11

源氏の境遇が激変する、嵐の前の静けさです。
1 源氏と花散里         身分はやや高いが一度きりの関係だった。
2 源氏と中川の女       夕顔や空蝉クラスか、それ以下の中流の女性との一度だけの逢瀬。
3 源氏と五節の舞姫     一度きりの関係三つめ。

華やかにときめいていた人が逆境になると、じっくり自分と向き合う機会が増えるからでしょう、すっかり忘れていた一度きりの関係の数々を思い出す、そんな場面です。
モテモテだった色男があっさり袖にされてしまうことも。
源氏嫌いは溜飲を下げるところでしょうか?

花散里は美しくもなく、才気があるわけでもないのですが、ほんとうに久しぶりだったにもかかわらず源氏をうらんでいるところはみせません。
ずっと通っているならともかく、源氏の気がひけるほど放っておかれたのにゆったりとやさしく迎える。
嫉妬も責めもない、そんな居心地の良さは源氏はめったに味わうことがなかったのでしょう。

花散里の帖はとても短いのですが、この後、彼女は源氏にとってかなり重要な位置を占める存在になってゆきます。
花散里の世話女房とでもいうべき役どころは、朧月夜と対極にあるかもしれません。
女としてNo.1にはなれないけれど、とても重要なパートナー。
あなたは、そんな存在にも、なれますか?

「世界にひとりだけの花散里」

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